YouTube Works Awards は、「YouTube だからこそ」の視点でマーケティング目的や活用法ごとに高い成果を上げた広告を表彰するアワードです。
日本では今年で 2 回目の開催となる YouTube Works Awards Japan 2022 では、2021 年に YouTube で日本国内向けに配信された広告の中から応募を受け付け、審査を実施。1 次審査を経て、ファイナリスト 40 作品が出そろいました。
YouTube 広告は、リーチや認知獲得はもちろん、実店舗への来店や売上、販売シェアの拡大などに至るまで、多岐にわたって活用されています。本アワードでは、成果を上げたキャンペーンを、その目的に応じて 7 つの部門賞で選出。さらにその中から最も評価を集めた作品をグランプリとして表彰します。審査は、広告主や広告クリエイター、テレビプロデューサー、YouTube クリエイターなどが担当します。
広告の成果を 7 部門で評価、40 作品がファイナリストに
7 つの部門賞では、それぞれのマーケティング目標ごとに成果を上げた YouTube 広告を表彰します。
たとえば「Best Sales Lift 部門」は、売上拡大に貢献したキャンペーンが対象です。生活者の行動様式や購買行動の変化に合わせたコミュニケーションで、売上拡大というビジネス目標達成に貢献した YouTube 広告を表彰します。審査でも「売上拡大という目標に向かって、施策の内容を突き詰めている」「認知からコンバージョンまで、入口から出口までしっかりと KPI で管理されており非常に高い戦略性を持っている」などファイナリストに対する評価の声がありました。
また生活者の行動が変わる中で、いかに顧客と接点を持ちブランドメッセージを伝えていくかが、広告施策の成功のカギとなっています。「Best Target Reach 部門」は、YouTube 広告を戦略的に活用して伝えたい顧客に伝えたいメッセージを的確に届け、効果的かつ効率的なアプローチでビジネス成果につなげたキャンペーンを表彰します。審査でもファイナリストに対して「購買行動分析と検索行動からインサイトを導き出し、そのインサイトに合わせて起用タレントやメッセージを絞り込めている」「認知から獲得まで、動画広告シーケンス(複数の動画を、指定した順序で同じユーザーに表示する機能)を含めしっかりとしたカスタマージャーニーが考えられている」などの声が聞かれました。
このほか、YouTube を活用した革新的な取り組みを表彰する「Best Innovation 部門」や、YouTube の特性を活かしたクリエイティブアイデアでビジネスに影響を与えた優れたキャンペーンを表彰する「Creative Effectiveness 部門」、自社のブランドパーパスを表現して社会的意義のあるコミュニケーションを展開した「Force for Good 部門」、視聴後にクリックやサイト訪問などの行動を促すことに成功した「Performance for Action 部門」、YouTube クリエイターとのコラボレーションを通じて高い効果を獲得した「YouTube Creator Collaboration 部門」の、計 7 つの部門賞で 40 作品がファイナリストに選出されました。
ファイナリストに見る YouTube の使い方——生活者視点や視聴後の広がりを見据えた新しいタイプの作品が誕生
今回ファイナリストに選出された 40 作品を見ると、全体に共通する傾向として、昨今の YouTube 広告での変化がより鮮明になりました。
その 1 つが、企業が「見せたいもの」から生活者が「見たいもの」へのメッセージの変化です。広告は企業やブランドから生活者へのメッセージですが、今回のファイナリストを見ると、YouTube 広告で成果を出すメッセージやその伝え方は、企業目線から生活者目線の広告が増えていることが実感できます
企業やブランドの言いたいことを一方的に詰め込むのではなく、人々の気持ちを捉え、ブランドとしてそこにどう寄り添い、生活を彩るのかといった視点を込めた広告が目立ちました。YouTube のコミュニティの中では、さまざまなクリエイターが動画を投稿し、それをたくさんの視聴者が楽しんだり、また新しい発見や学びを得たりしています。YouTube 広告を活用する企業は、そのコミュニティの中で自社のメッセージを届けることになるため、その文脈や視聴者の思いをくみ取ることが重要なのです。
クリエイティブにもそうした変化が見て取れます。視聴者が求めている YouTube で話題の表現方法などを取り入れた広告が増加。視聴者の「好き」に寄り添った表現で「見たい動画があるけど、こちらも見たくなる自分にあった広告」として好意的に受け入れられることに成功しています。ミュージックビデオやリズム動画など、音楽を表現の核としたコミュニケーションや、ドラマ仕立ての広告はその 1 つです。
たとえば今回 Creative Effectiveness 部門のファイナリスト 5 作品中 3 作品がミュージックビデオのフォーマットを活用した作品でした。YouTube 上で人気のジャンルであること、こうした表現が繰り返し見られているという視聴トレンドをうまく押さえています。
また昨年度と比べると、より YouTube を戦略的に活用した作品や視聴者への深い理解に基づいて企画されたクリエイティブが増えていた印象です。クリエイティブを作って終わりではなく、動画を見た後の視聴者の行動まで意識した広告が多く見られました。動画を見た人が、解説動画などの二次創作を生み出したくなるような仕掛けを意識した広告や、「後で見る」に登録して何度も見返されることを想定した動画はその典型です。
クリエイティブだけではありません。配信設定についても、目的に沿ったフォーマットを選んでいるケースが、昨年よりも格段に増えていました。「リーチといえばバンパー広告」といった大まかな切り分け方ではなく、「テレビでの認知補完のためにコネクテッドテレビ面へ配信し、サイト遷移や申込獲得のためにクリエイティブ内に Call to Action を導入、フォーマットは動画アクション キャンペーン」といった具合です。
ファイナリスト 40 作品を見てみる
ついにファイナリストの 40 作品が出そろった YouTube Works Awards 2022 。 最終審査を経て、6 月 2 日に「Advertising Week Asia」で各賞の受賞作品及びグランプリを発表します。
1 次審査を通過した各部門のファイナリスト 40 作品は、以下の PDF にまとめて掲載しています。YouTube 広告を活用した背景や、成果の詳細をまとめました。
ファイナリスト 40 作品はこちら(PDF)からダウンロードできます。
2022/06/09 12:00 記事を更新。ファイナリスト 40 作品の PDF を最新版に差し替えました。