「お気に入りのコンテンツや番組がある動画サービス」の第 1 位 にも選ばれた YouTube(*1)。今や多くの人々に愛されるメインステージへと進化しています。
この YouTube の世界観をマーケターの皆さんに伝える祭典が「Brandcast(ブランドキャスト)」です。
今回、2021 年 10 月 6 日に開催したイベントでの発表内容の中から、日本における YouTube の利用実態がわかる最新データや、YouTube が注力する「Responsibility」の取り組み、幅広いクリエイターや企業の YouTube 活用法などをピックアップ。16 年目を迎えた YouTube の今について紹介します。
2 年連続で 1,000 ブランド中 1 位に——日経BPコンサルティング「ブランド・ジャパン」
2021 年 5 月時点で日本の 18 歳以上の月間利用者数が 6,900 万人を超えた YouTube(*2)。YouTube での動画視聴というと、若年層が中心と考えられがちですが、同調査では、日本における 45 歳〜 64 歳の 2,500 万人以上が YouTube を視聴していることが明らかになっています。これは、同世代の総人口の約 75% を占める数字で、幅広い年齢層が視聴していることがわかります。
視聴スタイルも変化しました。インターネットに接続された「コネクテッドテレビ」で YouTube を視聴する人は、2,000 万人以上(*3)。在宅時間が増え、スマホやタブレットなどのパーソナルデバイスのみならず、自宅のリビングで家族やパートナーたちと動画を楽しむ機会も増えているようです。特にエンタメや音楽、ゲーム、さらには学習コンテンツがよく視聴される傾向にあることもわかっています。
さらに 2021 年 7 月には「YouTube ショート(ベータ版)」を日本でも公開しました。YouTube ショートは、最大 60 秒の動画を撮影から編集、投稿まで YouTube アプリ上で完結できる動画作成ツールです。YouTube ショートによって、モバイル端末などでもより気軽に動画を制作したり、コンテンツを視聴したりできるようになりました。このように、モバイル体験の向上も引き続き目指していきます。
なお毎年 1,000 のブランド価値を評価する「ブランド・ジャパン」(日経BPコンサルティング)では、YouTube が 2020 年と 2021 年の 2 年連続で『一般生活者編「総合力」ランキング』にて第 1 位に選出(*4)。新たな日常の中でYouTube は、多くの生活者に愛されています。
さまざまなジャンルの「メインステージ」へ
このような多くの利用者に向けて、2021 年も、引き続きたくさんのクリエイターがコンテンツを発信しています。日常生活に役立つハウツー、社会的な取り組みなど、クリエイターが投稿する動画は視聴者の興味や関心に寄り添い、それぞれ視聴者たちからの支持を受けています。
今回の Brandcast では、「楽しいから始まる学び」をコンセプトにクイズやゲーム、入試問題などに挑戦している『「QuizKnock」チャンネル』 から伊沢拓司さんをゲストクリエイターに迎え、YouTube に関するクイズの出題やご自身の YouTube への想いを話してもらいました。
「制約から解放されて、より幅広く、今まで注目されてなかったようなエンターテイメントだったり、メッセージというのが、注目されるきっかけが YouTube でできたんじゃないかなと思ってます」
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コロナ禍でライブやフェスといった音楽イベントの実施が困難な状況が続いた中で、それに代わる表現の場として YouTube を活用したアーティストも多くいました。「YouTube Music Weekend」や「Fuji Rock Festival」のオンライン配信を通じて、YouTubeとしても音楽業界をサポートしています。
また放送局各社も、ニュースやバラエティ番組など、オリジナルを含む多彩なコンテンツを 投稿。ほかにも、スポーツやアニメ、文化、芸能など、幅広いコンテンツを YouTube を通じて発信しています。
たとえばプロ野球球団の阪神タイガースは『「阪神タイガース 公式」チャンネル』で、試合のハイライトをはじめ、選手同士の対談や密着動画など、普段なかなか見ることのできない球団の舞台裏を投稿し、人気を集めています。
さらに、これまでマスメディアをメインに活動していた人も、YouTube を活動の場の 1 つとするケースが増えてきました。今回の Brandcast では、従来テレビをはじめとしたメディアを中心に活躍していた一方で、2021 年 1 月に YouTube チャンネルを開設した指原莉乃さんをナビゲーターに迎え、YouTube を始めた理由についてお話してもらいました。
「私にとって YouTube は、たくさんの人との出会いをくれる場所です。そして知識との出会いの場所でもあります。YouTubeで得た、たくさんの出逢いをこれからの人生で大切にしていきたいです」
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YouTube のコミュニティを守る「Responsibility」
このように多くの人々に利用されている YouTube が、今後も引き続き信頼されるサービスであり続けるために、Google では「Openness(開かれた場であること、表現の自由)」と「Responsibility(コミュニティを守る責任)」の 2 つのバランスを大切にしています。ここでは、特に 2021年において大きな責務であった「Responsibility」の取り組みの一部を紹介します。
たとえば日本では、若年層に対して正しいワクチン情報を届けることを目的とした取り組みを実施しました。
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YouTube Japan 公式チャンネルでは、YouTube クリエイターによる、感染症の専門家や政府へのインタビュー動画、首相官邸や厚生労働省が発信している動画をプレイリストにまとめて公開しています。
また YouTube のポリシーに違反する、医学的に誤った情報に基づく動画を削除しました。その数は、2020 年 10 月〜 2021 年 3 月の半年間に、全世界では 75,000 以上にのぼります。このように、生活に関わる重要な情報を探している多くの視聴者に、信頼性の高い情報を届けられるように注力しています。
このほか新型コロナウイルス感染症の拡大によって、学校の休校や在宅時間が増加したこともあり、教育分野での YouTube の活用が進みました。
たとえば『予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」チャンネル』が公開した動画では、相対性理論とは何かをやさしく解説しています。理系、文系の人気 YouTube クリエイターが生徒として参加し、2 時間以上の動画にもかかわらず、再生回数は 1,600 万回以上(記事執筆時点)。同チャンネルの動画は大学の講義で参考資料にも推奨されています。
このように YouTube は新たな日常の中で、さまざまなジャンルの人にとってのメインステージになっているといえるでしょう。今後も、これからの時代を象徴する動画サービスとして、YouTube は多くの利用者に愛され、信頼されるサービスであり続けられるように取り組みを進めていきます。
今回の Brandcast での発表内容は、動画でも視聴できます。
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