Visa がタッチ決済を推進する背景
近年のテクノロジーの発展により、生活の中のさまざまな「モノ」や「サービス」がデジタルにシフトする「社会のデジタル化」が急速に進んでいます。
この潮流は、もちろん決済環境にも及んでおり、海外諸国よりやや出遅れた感のある日本のキャッシュレス決済ですが、昨年末から今年にかけて急速に「キャッシュレス」という言葉を目にするようになりました。日本政府も、2025 年に開催される大阪・関西万博に向けて、国内のキャッシュレス決済比率を 40% にするという目標(*1)を設定しています。
そのような状況の中 Visa では、国内におけるキャッシュレス化の推進を目指し、非接触決済サービスである「Visa のタッチ決済」(*2)の認知向上と利用の拡大のためにさまざまな施策を展開しています。
今回の記事では、Visa による、Google マーケティング プラットフォームのディスプレイ&ビデオ 360を活用したキャンペーンについて分析し、その成果をご紹介します。
Google マーケティング プラットフォームを活用し、「Visa のタッチ決済」の認知と利用意向を拡大
Visa は、「Visa のタッチ決済」について認知を広め、利用意向を高めることを目的に、Google マーケティング プラットフォームのディスプレイ&ビデオ 360 を活用して動画広告を配信しました。(*3)
ディスプレイ&ビデオ 360 とは、キャンペーンの企画からクリエイティブのデザインと管理、オーディエンス データの整理と活用、広告枠の検索と購入、キャンペーンの測定と最適化まで、一貫した工程を単一のツールで行うことができるプラットフォームです。
Visa がディスプレイ&ビデオ 360 を採用した理由は、広範囲かつ良質なアドネットワークを活用することにより、多くのオンラインユーザーにリーチできるためです。(*4)
配信された動画クリエイティブ
以下は、キャンペーン効果を可視化するための計測および調査結果です。
●ユーザーリーチの計測
-ディスプレイ&ビデオ360 のレポートツールを活用し、デバイスをまたいだユニーク視聴者数を計測 (※今回は YouTube は配信対象外)。
●サービスの認知および利用意向の調査
-インテージ社 Ad Trace Panelを用いてユーザーを①の「コントロールグループ」と②の「テストグループ」に分類、それぞれにダミーの動画広告と Visa の動画広告を配信し、後日ユーザーアンケートを実施 (下図参照)。
-上記①と②のアンケート回答結果を比較し、統計的に有意なアップリフト (純増) が認められるか確認(*5) (純増が単なる誤差の範囲ではないことを確認する)。
幅広いオンラインユーザーに対して、「Visaのタッチ決済」の認知と利用意向がともに上昇
以下は、同社がディスプレイ&ビデオ 360を利用して 1 ヶ月間にわたり展開したキャンペーンの計測と調査の結果です。ユーザーリーチ数は 1700 万人を超え、「Visaのタッチ決済」のサービス認知および利用意向については、統計的に優位な差を認めることができました。
●ユーザーリーチ
-1 ヶ月で 1700 万人のオンラインユーザー (重複無し) にリーチすることに成功。リーチ単価も同社の過去平均以下という好結果に
●サービス認知・利用意向
-サービス認知および利用意向が有意に向上し、統計的有意差を確認 (下図参照)
-動画広告接触者では、サービス認知が +28.6% 増
-動画広告完全視聴者では、サービス利用意向が +47.4% 増
図:Visa の配信した動画広告の成果
Visa のキャンペーン担当者は、「Visaにとって今回のキャンペーンは、ディスプレイ&ビデオ 360の動画広告の効果を改めて確認するよい機会となりました。今後いよいよ本格化するキャッシュレス決済について、さらなるユーザーのサービス認知と利用意向の向上を目指し、新たな動画クリエイティブ企画を展開することを検討しています」と話しています。