2018 年 7 月 27 日〜 29 日にかけて開催された FUJI ROCK FESTIVAL '18(以下、フジロック)。22 回目になる今回、初の試みとして、アーティストパフォーマンスの模様が YouTube で全世界に向けて一部ライブ配信されました。ソフトバンク株式会社が、YouTube のフジロック公式チャンネルライブ配信プログラムに協賛することで、音楽ファンをターゲットに、寄り添うクリエイティブによって高評価を獲得した FUJI ROCK FESTIVAL '18 LIVE ON YOUTUBE supported by SoftBank の取り組みについてご紹介します。
ターゲット設定:サービス訴求に親和性の高い「音楽ファン」
「ほぼデータ使い放題」をコンセプトに、 50GB を定額で提供する「ウルトラギガモンスター」*1。好きな動画や音楽をたくさん楽しんでいただけるサービスです。 3 日間、朝から晩まで行われるフジロックに「行きたくても行けない方」に向けたライブ配信をサポートすることは、私自身を含めて音楽ファンにとってはとてもありがたいこと。そこで、サービス特性と音楽ファンのニーズには親和性があるのではないかと考え、協賛を決めました。
関連性の高いクリエイティブ:音楽ファンの共感を得るための動画広告
音楽ファンというターゲットが定まったので、次は伝えるメッセージです。ライブ配信動画のインストリーム広告として、通常テレビ CM で使用しているクリエイティブの配信に加えて、今回新たに制作したフジロックに特化したクリエイティブも配信しました。音楽ファンのフェスに対する熱狂度は、とても高いものがあります。ライブ配信は、「行きたかったけど、行けなかった」方が視聴することを想定すると、動画広告が流れた瞬間に視聴者の熱がトーンダウンすることは絶対に避けなければなりません。動画広告後も視聴を続けていただくためには、動画広告自体が話題になることが重要です。そのうえで、当社のサービスを伝えるという構造をどう作るか、という順番で企画・制作を進めていきました。
そこで、今回は新たに 2 種類のフジロック向けの動画広告を制作しました。 1 つは、インパクトや面白さを重視したお笑いコンビ・ハライチの岩井さんを起用した「気がしれない FUJIROCK2018 」です。
「フジロック愛」を公言するハライチ・澤部さんの相方である岩井さんが、「行きたかったけど行けなかった」方の気持ちを熱唱しています。
もう 1 つは「かっこよさ」「情緒」を重視した「音楽が連れてくるもの – FUJIROCK2018 」という長尺バージョンです。
30 代、40 代の方が体験している、CD の貸し借りや MD ウォークマン 、バンドやライブ・フェスの映像を盛り込み「初めては、いつも音楽が連れてくる」というメッセージを展開しました。
結果:テレビ CM を上回る高評価
いずれの動画広告も想定以上の反響がありました。
ハライチ岩井さんはテレビ東京「ゴッドタン」の「マジ歌選手権」というコーナーで新たな才能を発揮してブレイクしていることから、ご自身で「気がしれない FUJIROCK2018 」を紹介するツイートが話題を呼んだり、多くの著名人が SNS で紹介したほか、ニュースサイトでも取り上げられました。
「音楽が連れてくるもの – FUJIROCK2018 」は、視聴者自身の経験と重なるストーリー展開によって「学生時代やライブハウスに初めていった経験を思い出した」などの声が SNS で広まりました。
そして、クリエイティブごとの広告効果を調査したところ、 非常にポジティブな結果となりました。
同期間にライブ配信動画のインストリーム広告として配信したテレビ CM と同様の素材の「広告への好意度(以下、好意度)」と「広告で訴求しているサービス内容への印象度(印象度)」をそれぞれ 100 とした場合に、「気がしれない FUJIROCK2018 」の好意度は 109 、印象度は 101 。「音楽が連れてくるもの FUJIROCK2018 」の好意度は 121 、印象度は 104 という結果となり、フジロックに特化して制作したクリエイティブが高い効果を発揮しました。*2
今後に向けて
今回の結果は、社内でもとても大きな話題になりました。特に、SNS で「ソフトバンク、ありがとう!」という声を多数いただきましたが、これは弊社の企画担当と広告会社のクリエイターがチーム一丸となって同じ目線で「見る方の気持ちに寄り添うクリエティブを制作しよう!」と熱のある仕事を進めることができたことが要因だと考えています。
もはや「大きな予算でマス広告を展開すれば、すべて終わり」という時代ではなく、「その瞬間にターゲットに伝わるコンテンツを緻密に設計すること」がますます求められています。YouTube には豊富なコンテンツがあり、見る方の目的もさまざまなので、サービスごとに的確なメッセージを出し分けることが可能です。そしてユーザー数も視聴時間も伸びていることから、当社にとってとても大切なビジネスパートナーです。今回を成功事例として、次なる施策を一緒に作っていければと思っています。