わずか 6 秒の新たな動画広告、バンパー広告。生活者の記憶に残り、広告の想起率を高めるのはどのようなバンパー広告なのでしょうか?ブランド効果測定で広告想起率が有意に上昇したバンパー広告 4 例を見ていきましょう。
インパクトのあるメッセージが強い印象を残すことは容易に想像できます。では実際に、生活者の記憶に残り、広告の想起率を高めるのはどのようなバンパー広告なのでしょう。続「6 秒で、気持ちをつかむ」 YouTube バンパー広告のクリエイティブにおける 4 つのポイントをヒントに、ブランド効果測定で広告想起率が有意に上昇したバンパー広告 4 例を見ていきましょう。
シンプルな目的に集中する
マーケターもクリエイターも、広告に多くの要素を詰め込みがちです。 よく親しんだ 30 秒や 15 秒なら、ちょっとしたストーリーに加え、商品情報やお買得情報などを盛り込むことも可能ですが、6 秒の場合は状況が異なります。 バンパー広告には情報を詰め込まず、目的をひとつに定めてしっかり伝えましょう。
サントリーは伊右衛門 特茶のキャンペーンで、「手強い体脂肪は分解しないと減りません」という機能訴求に特化して、バンパー広告を配信しました。俳優の本木雅弘さんがシューティングゲームに出現する敵キャラクターをバラバラと分解していくシーンによって、特茶が体脂肪の分解を促進することをわかりやすく表現。見た人の記憶に残ることを目指しました。
時間配分を意識する
バンパー広告が配信されるのは、生活者が見たい動画を選択して再生を待つタイミングです。 ここで差し込まれる広告を受け入れてもらうには、生活者が予期していないものに出会ったときに気持ちを切り替える「一瞬の間」を考慮する必要があります。
Wowma! は、冒頭から画面いっぱいにオレンジ色が広がる象徴的なヴィジュアルと、「ネットのお買い物に」というスポーツ実況風のナレーションで視聴者の興味を喚起します。そこから、トランポリンも買えるサービス特性を紹介し、最後にWowma!のナレーションとロゴでブランドを印象づけています。
テレビ CM など既存のフォーマットから応用する
既存フォーマットを応用する際、オリジナルとなるのは動画フォーマットであるテレビ CM とは限りません。新聞広告や雑誌広告、ポスターなどの静止イメージからも、広告想起率の高い動画広告をつくることは可能です。
マイナビバイト は、静止画にテキストと音楽を組み合わせてバンパー広告を制作しました。「好きを、バイトに。」というメッセージを伝えるために、最初の 1 秒で「スキ!スキ!スキ!スキ!スキ!」というインパクトのあるテキストとキャッチーな音楽で興味を引き、最後にブランドロゴを大きく表示しています。
シリーズ化する
複数のバンパー広告を組み合わせ、さまざまな切り口からメッセージを伝えることで、ブランド全体の大きなストーリーを作り上げることを意識しましょう。
チョコラBBスパークリングは、美少女戦士セーラームーンを起用したシリーズキャンペーンを展開。商品ラインナップのそれぞれにバンパー広告を実施しています。いずれも冒頭に「シュワっと○○」という共通ナレーションと商品パッケージを表示し、キャラクターが登場するという統一フォーマットを採用。一目瞭然でシリーズとわかるメッセージ構成です。
次回の連載第 2 回では、ブランド認知度を高めたバンパー広告をご紹介します。