ホワイトデーについて Google の検索結果から見えてきた日本人の心理を 3 点に絞ってご紹介します。
バレンタインデーからちょうど 1 か月後の 3 月 14 日がホワイトデーです。意外なことに、ホワイトデーは日本から始まった習慣だそうですが、現在はアジアを中心とした数か国にも波及しています。起源については諸説ありますが、バレンタインデーと比較するとまだ歴史が浅いようです。プレゼントへのお返しを忘れない、律儀な日本人らしい習慣だと言えるでしょう。
今回の記事では、Google の検索結果から見えてきたホワイトデーに関する興味深い日本人の心理を、下記の 3 点から読み解きます。
- ホワイトデーの注目度
- 二度ある検索ピークから垣間見えるホワイトデーの心理
- ホワイトデーのお返しについての考察
ホワイトデーの注目度
多くの国で浸透しているバレンタインデーとは異なり、日本独自のイベントであるホワイトデーの注目度は、あまり大きくないのではと予測されるかもしれません。しかし検索量から見てみると、日本における「ホワイトデー」の注目度は、「バレンタイン」、「バレンタインデー」の半分程度と、かなり浸透していることが分かります。
図:2017 年の「バレンタイン」、「バレンタインデー」の検索量 を 100% とした場合の「ホワイトデー」の検索量(2017 年)
二度ある検索ピークから垣間見えるホワイトデーの心理
年明けから徐々に検索量が増加するバレンタインデーとは違い、ホワイトデーの検索量の特徴は、毎年必ず 2 回ピークが訪れるという点です。それは、バレンタインデーのチョコレートを貰った 2 月 14 日と、ホワイトデーの前日の 3 月 13 日の 2 日間です。ちなみに、2016 年にも同様の動きが見られました。バレンタインデーのチョコレートを貰った直後にお返しを考える人もいれば、ホワイトデー直前になって、慌ててお返しについて検討を始める人もおり、さまざまな心理が浮き彫りになるデータです。 2 月 13 日にピークを迎える「バレンタイン」や「バレンタインデー」と比較しても、興味深い現象だと言えます。
図:Google 検索における「ホワイトデー」の検索量
参考:Google 検索における「バレンタイン」と「バレンタインデー」の検索量
多様なホワイトデー関連キーワード
ホワイトデー関連の検索キーワードを見てみると、チョコレート関連の検索が主であるバレンタインデーとは違い、多様な関連キーワードが検索されているという特徴があります。
下記の関連検索キーワードからわかる通り、「クッキー」、「ギフト」、「花」など、上位だけでもさまざまな関連キーワードが挙がっています。また、お返しをする側の心理として、やはり義理チョコレートか本命なのか気になるというのが本音のようです。事実、「バレンタイン 本命 見分け方」などといったキーワードで検索する人も少なくありません。
図:「バレンタインデー」及び「ホワイトデー」 と一緒に検索されたキーワード上位
さらに、ホワイトデーのお返しに関しては、「お返し 面白い」、「お返し おしゃれ」などのキーワードからわかるように、人それぞれ色々な切り口を考えているようです。またランク外ではあったものの、「お返し 激安」や「お返し 即日発送」などというキーワードからも、さまざまな心理を読み取ることができます。
図:「ホワイトデー お返し」 と一緒に検索されたキーワード上位
今回はホワイトデーを例にとり、検索データから見えてくる日本人のさまざまな心理を考察してみました。これらの検索データを見るだけでも、マーケティングにはそれぞれの「人」ごとに、「訴求する内容」や「タイミング」が極めて重要になるということが分かります。御社のマーケティング戦略を考える際、役立てていただければ幸いです。