本記事の要約:Vidhya Srinivasan(検索広告および Google での広告掲載エクスペリエンス担当バイス プレジデント兼ゼネラル マネージャー)が、Google 検索の最新のイノベーションを紹介する年に 1 度のイベント「Search On ‘22」での発表から Google 検索の可能性を最大限引き出すためにマーケターができることをお伝えします。
私たち人間は、さまざまな感覚を駆使して物事を把握し、情報を集めています。これまで、コンピュータは人間と同じように情報を捉えることは困難でしたが、コンピュータ サイエンスの発展によりそれが実現しつつあります。
Google は、テキストによる検索からはじまり、スマートフォンのカメラを通して検索したり、声に出して質問したり、頭に浮かんだメロディーを鼻歌にして曲名を調べたりと、より自然な方法で情報を探索できるような方法を提供してきました。
「Search On ‘22」 では、Google 検索が従来の検索窓の枠を超えて、これまで以上に自然かつ直感的な検索体験の実現に取り組んでいることをお伝えしました。ここでは、そのいくつかを紹介し、こうした変化がマーケティング担当者の皆さまにとってどのような意味を持つのか説明します。
自然かつ直感的に世界を捉えるために
人々は、情報を探索する時、自然と複数の感覚を組み合わせています。そのため、2022 年初めには、画像とテキストを同時に使って検索する新しい方法、マルチ検索を導入しました(英語)。これは、友人に何かを指差しながら質問するのとよく似た方法です。マルチ検索は現在米国で展開していますが、今後数カ月で日本語を含む 70 以上の言語に対応する予定です。
検索をさらに自然なものにするためには、検索をより視覚化する必要があります。Google マップはさらに立体的で没入感のあるものへと進化し、現地に行く前にその場所の雰囲気を掴むことができるようになります。また、高度なコンピュータビジョンを使用している Google レンズを画像に向けると、驚くほどシームレスに画像を翻訳することができるのです。
より視覚的になった検索は、特に人々の買い物に役立ちます。何を探しているのかすでに具体的にわかっている人も、インスピレーションを得ようと Google で検索している人も、オンラインショッピングをさらに簡単に利用できるようになるでしょう。お探しのファッションアイテムも販売店やブランドの取り扱い商品が表示され、まるでオンラインでウインドウ ショッピングをしているような感覚になるのです。
そして、Google の高度な 3D ショッピング機能を販売店の皆さまが活用できるようにサポートし、二次元だったショッピング体験が三次元になるように取り組んでいます。3D 画像は、静止画よりも 50% 近く高い割合で買い物客の興味を引くことがわかっています(*1)。しかし、3D 画像の作成は販売店の皆さまにとって、何十枚もの商品写真が必要になることもあり、技術コストもかかるため、困難な作業ですが、今後は Google の技術を使って商品を 3D で簡単に表示できるようになります。3D マッピングや機械学習により、画像の 360 度のスキャンが自動化され、数十枚ではなくほんの少しの写真で 3D 画像を実現できるようになります。
これらの発表の他にも、Search On では多くの内容が発表されましたが、どれも従来の検索ボックスからさらに進化した方法による、より自然で直感的な検索の実現に向けた Google の取り組みの一環です。
広告の未来にもたらすもの
マーケティング担当者の皆さまにとって、検索の進化は、より自然で直感的な方法で顧客とつながる新たな機会が生まれることを意味します。
たとえば買い物客が商品を探す時、Google 検索結果により閲覧しやすい視覚に訴える商品画像が並び、スクロールして見ることができるようになりました。これは今後、広告でも可能になります。Google はショッピング広告で商品画像や利用シーンの写真、その他買い物客にとって役立つ情報を表示する新たな方法を提供し、商品をより見つけやすくするような取り組みを続けています。
広告に命を吹き込むような魅力的な画像アセットを使って、検索結果に広告を表示できるようにもなります。最近、モバイル用の検索結果ページに横長の画像表示を導入しました。画像の表示位置をより柔軟に選べるようになり、ブランドを認知しやすくなっただけでなく、成果を上げやすくなりました。
Google のテクノロジーが、新たな方法で自己表現する人々をサポートしているように、新たな広告体験は、生活者と企業とのより良い結びつきを高めるようサポートします。Google のビジネス メッセージ(英語)を使用すると、顧客は検索広告から企業にメッセージを送ることができ、タイムリーな情報を得たり、接点を強めたりできます。また、30 日間再度アプローチ可能な期間があるため、販売の前後を問わず、顧客との関係を構築する機会が得られます。
Search On での発表はすべて、広告の自動化の原動力となっている機械学習と人工知能(AI)に対する長年の Google の取り組みに根差したものです。最先端の言語モデルは、人間の言葉を理解する能力が 50% 向上しており(*2)、このような進歩を活用して、リアルタイムで変化する生活者ニーズを捉えられるようにしています。特に部分一致は、キーワードとユーザーの意図のマッチング精度がさらに向上し、マーケティング担当者の皆さまが新たなビジネスチャンスを見つけ出すのに役立っています。
自動化は、ビジネスの大きな成長につなげられます。マーケティングの意思決定を迅速化し、正確なリアルタイム ROI を把握することが可能となるのです。
AI と機械学習で最新の関連情報を取得し、パフォーマンスを向上
Search On のような場は、検索がどう進化してきたか、そして私たちが共にどれだけ前進できるかを思い出させてくれる重要な機会です。検索の進化により、Google は、人々が情報を捉える方法を反映した、新たな検索や広告の体験を生み出しています。
不確実な時代であっても Google は、皆さまが常に最先端を進み、ビジネス成果を上げられるよう尽力していきます。Search On のまとめでは、次の時代に備えて企業が今すぐできる 3 つのステップを紹介(日本語字幕付き動画)しました。既成概念にとらわれず考え続けることで、検索マーケティングの未来を共に創造できれば幸いです。
2022/10/28 12:43 記事を更新。初出時、 誤りがあったため、一部削除しました。