「モバイル ファースト」の時代に、生活者が重視するのは手軽さと便利さです。もちろんこれは、保険商品についても同様です。日本最大規模の保険比較サイトのアドバンスクリエイトは、保険市場のモバイルシフトが進む中、常により良い顧客体験の提供を目指してきました。その一環で、今回は同社がモバイルページの読み込み速度に関して最新技術を活用して読み込み時間を平均 61.2% 短縮、サイト上からの問い合わせ(コンバージョン)率を 28.9% 上昇してビジネス上の効果を実現した例を紹介します。
Google の調査では、モバイルページの読み込み速度が 3 秒以上かかると 53% の訪問者がそのサイトを離脱するということがわかっており、潜在顧客を逃さないために、モバイルサイトの読み込み速度は非常に重要な要素と言えます。
アドバンスクリエイトのサイトのアクセスは、そのほとんどがモバイルで発生していたため、モバイルページの読み込みを高速化する必要がありました。そこで同社は、ページ読み込み速度を改善し、モバイル経由での問い合わせ(コンバージョン)を増加させることを狙い、自社サイトへの Accelerated Mobile Pages( AMP )の導入を決定しました。
優先度をつけて段階的に効果を確認しながら改善
アドバンスクリエイトは、ユーザーが選んだ保険の種類と年齢を手がかりに、特定のランディング ページではその他のページより 30% もアクセス数が多いことを割り出しました。そして、サイトのユーザー エクスペリエンスを改善するために、特にトラフィックが多いページ間での移動に特化して AMP を導入しました。Google 広告のキャンペーンの下書きとテストから17 日間のテストで明らかな効果が認められたことから、その後の 14 日間は AMP を実装したページを 150 ページまで拡大しました。
成果
アドバンスクリエイトは、AMP の導入により目に見える成果を手にすることができました。ページの読み込み時間を 61.2% 短縮、コンバージョン率が 28.9% 上昇、さらにコンバージョン単価( CPA )を 36.8% も減らすことができたのです。モバイル ユーザーのエクスペリエンスを見直したことで直帰率を 50.8% 改善することができ、広告のパフォーマンスも向上しました。引き続き、プログレッシブ ウェブアプリ( PWA )を活用してサイト デザインを刷新し、よりシンプルで効率的な決済のために Google Pay を導入する予定です。
アドバンスクリエイトの鳥居俊文氏(インシュアテック推進室長)「当初は、表示速度が上がるだけでコンバージョン率が改善するんだろうか、とても難しいコードを書かなきゃいけなくて導入までに勉強しなければいけない事が多そうだ、と導入に疑心暗鬼で尻込みをしていたことは事実です。しかしながら、Google の適切なサポートにより、迅速な対応ができ、コンバージョン率改善という顕著な成果を早い段階で得る事が出来きました。「案ずるより産むが易し」とにかくやってみなければ、結果は変わらない事を痛感しました」と語っています。