新型コロナウイルス感染症の影響は、国、地域、業種によって違いはあるものの、その中で起きている変化は私たち全員になんらかの影響を及ぼしています。Google はコロナ禍からの回復の取り組みの一環として、ワクチンに関する正しい情報を提供し、世界中の人々にワクチン接種の機会が増えるように取り組んでおり、特に新型コロナウイルスが猛威をふるい続けている国々を重視しています。
Google はまた、この困難な時代に、Google のサービスを利用者に役立ててもらう方法も模索しています。2020 年、Google は製品開発ロードマップを見直して、ローカル在庫広告の中に「店頭受け取り可否」を表示する機能や、検索結果に表れるローカルサービス広告を通じてサービスが直接予約できる機能など、シンプルで有効なソリューションをリリースしました。2021 年もサービスの改善を継続し、私たちを取り巻く世界が変化しても、広告主の皆さまと人々がつながり続けられるよう支援していきます。
オンラインの Google Marketing Livestream をぜひご視聴ください
Google は、未来に向けてサービスを改善していく方法について、常に皆さまのご意見を大切にしています。Google Marketing Livestream をぜひご覧いただき、ここで紹介したイノベーションやその他のトピックについてご意見をお寄せください。
プライバシーに配慮した広告テクノロジーの開発
2020 年、スマートフォンやスマートテレビ(コネクテッドテレビ)、パソコンといったデバイスの利用が伸びたことに伴い、デジタルメディア全体の利用時間は 15% 増加しました(*1)。一方、日常生活の中でデジタルツールを使う場面が増えるにつれて、利用者間でプライバシー保護に関する懸念が高まっており、この傾向は今後も強まるでしょう。
誰にとっても利用しやすくオープンなインターネットを維持するために、健全な広告エコシステムは必要不可欠です。しかし同時に、人々が安心してインターネットを利用できるようにすることも必要です。広告業界は今こそ、これまでの慣習を見直して、本質的かつ大胆な行動を取るべきでしょう。Google は主にそうした理由から、サードパーティ Cookie が廃止された後も、代替識別子を作らないことを 2021 年に発表しました。
幸いなことに、プライバシーの保護を最優先としながら、ビジネスで成果を上げていくことは可能です。現在 Google はウェブコミュニティと共同で、プライバシーサンドボックスに代表されるソリューションを構築しています。これはプライバシー保護技術を中心とした新たなテクノロジーの開発を目指すオープンソースの取り組みで、具体的には、インタレストベース広告の掲載や測定などをサポートする、匿名化、集約、オンデバイス処理といったテクノロジーを開発しています。
投資効果を把握する新たな測定手法を推進
マーケティングにおいて、正確な効果測定は特に重要です。測定が正確に行われることで、最大限の効果を引き出すには何に投資すべきかが把握できます。しかし、これまで使用していたツール(Cookie などの識別子)は、急速に変わりつつあります。現在 Google では、あらゆる規模のビジネスやブランドの皆さまに、プライバシー保護を重視した測定ツールを提供することに注力しています。
また Google のさまざまなサービスにおいて、機械学習を使って利用者の行動や購入判断に関するインサイトが得られるように取り組んでいます。たとえば、まもなく Google 広告のアトリビューションモデル(Google の機械学習を利用したデータドリブンアトリビューションを含む)に、ディスプレイキャンペーンと YouTube、アプリ内コンバージョンを組み込む予定です。こうした変更で、 Google 広告キャンペーンの効果がチャネルを横断して適切に評価できるようになります。
Google は、利用できる Cookie が少なくなっても、利用者の同意を得た広告主の皆さまが保有する自社データを使って正確な測定を持続できる方法も模索しています。自社データは、広告主それぞれのビジネスに適した顧客に情報を届ける機会を増やすことに役立ちます。現在 Google では、広告主の自社データを広告に活用するカスタマーマッチの利用対象をほぼすべての広告主に拡大し、さまざまな種類の広告で見込み顧客や既存顧客にリーチできるように取り組んでいます。今後は、プライバシー重視時代への適応を支える、こうしたイノベーションがさらに増えることにご期待ください。
自動化機能を改善してパフォーマンスを向上
現在、広告キャンペーンの自動化の導入が、かつてないほど広がっています。自社ビジネスへの影響が大きい市場変化に、素早く対応していくことが大切という認識が定着している現れとも言えるでしょう。具体的には、「レスポンシブ検索広告による効果の高いクリエイティブの自動作成と選別」「部分一致キーワードを使った効果的な検索語句の取り込み」「スマート自動入札を使った、成果を予測する広範なシグナルに基づくオークションでの適切な入札単価設定」まで、多岐にわたります。さらに、自動化サービスは併用によって相乗効果を生むこともわかりました。たとえば、目標コンバージョン単価制を導入しているキャンペーンで、フレーズ一致キーワードを部分一致キーワードに切り替えた企業では、コンバージョン数が 25% 増加しています。
自動化が確かな成果をもたらしていることを受け、Google ではさらに多くの分野で自動化機能を利用してもらえるように支援していきます。今日では 80% を超える広告主の皆さまが、マーケティング目標を達成するために、マニュアルでの入札単価計算をやめて自動入札を導入しています。たとえば、広告費用対効果に基づくキャンペーンの最適化を希望するのであれば、スマート自動入札戦略である「目標広告費用対効果(ROAS)」を使って、入札単価を自動的に最適化して収益を最大化できます。Google としてもさらに多くのチャネルで「目標広告費用対効果」による入札が利用できるように、ファインド広告や動画アクションキャンペーンなど、対象チャネルの拡大に取り組んでいます。
自動化機能と同時に、Google のその他の広告ツールも併用することで費用対効果と成果の向上が可能です。たとえば、e コマースを運営する皆さまがファインド広告や動画アクションキャンペーンで Google Merchant Center のフィードを簡単に利用できるようにしました。これにより、商品カタログ全体で画像や動画を使って視認性が高まり、購入につながります。900 を超える動画アクションキャンペーンを比較した 3 月の調査によれば、商品フィードを追加した広告主はそうでない広告主に比べて、より少ない費用で 60% 以上コンバージョン数が増加しました。
自動化機能をさらにご活用いただくために
2020 年に Google は、「パフォーマンス最大化キャンペーン」という新しい種類のキャンペーンのテスト中であることをお知らせしました。Google 広告の自動化機能の集大成であるこのキャンペーンでは、YouTube、ディスプレイ、検索、Discover など Google のあらゆるチャネルで広告効果を高めていくことを目指します。今後、パフォーマンス最大化キャンペーンの対象となる広告主を拡大し、年内に一般提供を開始する予定です。
また、パフォーマンス最大化キャンペーンのサポートも分析情報ページで追加していきます。ベータ版の協力者からは、自動化機能による具体的な成果と、成果改善をもたらしている要素についてより詳しい情報を求める声が寄せられました。今回の更新版では、コンバージョンを達成しているオーディエンス、高い成果を上げているクリエイティブ、オークション分析、話題になっている検索カテゴリなどの項目を確認できます。また、特に成果の高い広告が各チャネルでどのように表示されているかをプレビューすることもできます。
初期のベータ版では、優れた成果が確認されています。Vodafone グループの一員で、欧州とアフリカの市場をリードする電気通信会社である Vodafone Turkey では、Google のチャネル全域で通話プランの見込み顧客の発掘拡大を目指し、より多くの潜在顧客にリーチするためにパフォーマンス最大化キャンペーンを導入しました。そのテスト期間において、パフォーマンス最大化キャンペーンでは、同社の検索キャンペーンと比較して 70% 低いコンバージョン単価で見込み顧客が 18% 増加しました。その結果 Vodafone Turkey は、標準のキーワードベースの検索キャンペーンに加えて、見込み顧客の発掘キャンペーンの主軸としてパフォーマンス最大化キャンペーンを導入しました。
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