2020 年は、人々の検索動向や情報探索のあり方も、大きく変わった 1 年でした。マーケターは、こうしたニーズの変化に合わせて、広告や情報提供の形を変化させる必要があります。
新たな時代のデジタルマーケティングを考えるヒントとして、今回は 2020 年に読者のエンゲージメント率(*1)が高かった記事 5 本を紹介します。
1:ギリシャ? バリ? はたまたハワイ? 新婚旅行の検索行動から見えた情報探索行動のリアル:バタフライ・サーキットと 8 つの動機
気まぐれにも見える消費者の情報探索行動は、マーケターの悩みの種の 1 つです。検索行動が現れたと思ったら消えたり、期間を空けてまた現れたり……といった行動が多発します。Google ではそれを「バタフライ・サーキット」と呼んでいます。
この記事では、ある女性が新婚旅行について考え始めてから渡航するまでのログを見て、その様子から傾向を探っています。
彼女が情報探索行動を始めたのは旅行の 1 年半前。最初はギリシャのスポットやホテルを検索していましたが、そこで検索は途絶えました。その後バリ島について検索しますが、また途絶えます。数か月後、今度はハワイのホテル名やスポットを調べ、予約を終わらせたところでまた静まり……。その約 1 年後、情報探索行動はピークになりました。
実は彼女はもともと、新婚旅行はハワイと決めていたのです。しかし、ギリシャやバリ島を検索した理由は? また、情報探索がピークになった時期にはなにがあったのでしょうか。実際の検索から、不規則なバタフライ・サーキットの背景を明らかにします。
2:コンバージョンを促す動画広告に必要な「ABCD フレームワーク」で TrueView アクション広告を分析する
TrueView アクションは、コンバージョンに特化した YouTube 広告のフォーマットです。視聴者に次の行動を提示するフレーズや見出し、終了画面、サイトリンクなどを動画本体とは別に用意することで、購入や申し込みを促します。
その広告効果をさらに高めるために、Google ではクリエイティブ作りにおいて求められる要素を「ABCD フレームワーク」としてまとめています。ABCD とは、「Attract」「Brand」「Connect」「Direct」の 4 つです。
たとえば Attract については、「被写体をアップで使用する」「冒頭 5 秒間に 2 つ以上のショットを入れる」などのコツを押さえることで、より効果的なクリエイティブを作れます。
ABCD の 4 つすべてを備えたサントリーウエルネスの動画
記事では、ABCD フレームワークの詳しい解説や、それらを備えることで効果を上げた広告の実例、気をつけるべきポイントなどを取り上げています。
3:Googleトレンドで振り返る Year in Search ── 2020 年を見つめてこれからのビジネスを見据える 5 つのアイデア
2020 年は、新型コロナウイルス感染症に対する「感染不安」により、人々の検索傾向が大きく変わった年でした。本記事では「Google トレンド」のデータをもとに、どういったワードの検索が、どのようなタイミングで増え、その背景にはどういった動きがあったのかを分析し、これからのビジネスを考えるアイデアを紹介しています。
たとえば、2020年は「ベランピング」など「ベランダ」に関連した検索が増加。「ソロキャンプ」「キャンプ場」「グランピング」「コテージ」などへの注目も高まりました。そのほか人々の健康志向や、プレゼント、ギフトに関する検索にも大きな変化がありました。
こうした人々の動向やニーズの変化、そしてその変化の原動力に目を向けることで、従来とは異なるサービスの捉え方が見えてきたのです。
4:月間 6,500 万ユーザーを超えた YouTube、2020 年の国内利用実態──テレビでの利用も 2 倍に
2020 年は、日本における YouTube の視聴人数が飛躍的に増えた年でもありました。9 月のYouTube の月間利用者数は 6,500 万人を超え、18 ~ 64 歳という幅広い年齢層で「なくなったら最も寂しいプラットフォーム」との回答が得られています。さらに、テレビ画面での視聴も 1,500 万人以上と、前年から大きく伸長しました。
カテゴリー別では、ハウツー動画の視聴が大きく伸びたほか、自宅エクササイズや家庭菜園、料理動画などの視聴回数が大きく伸びました。
この記事では、どのような動画の視聴がどれぐらい増えたのかを詳しく解説するとともに、今後も YouTube が支持を受けるプラットフォームであり続けるために、大切にしているポリシーや取り組みも紹介しています。
5:YouTube 広告をやりきるとどうなるか? 「リーチ力の可能性」を検証する
この記事では、テレビ CM と YouTube 広告のターゲットリーチ力を比較しました。「期間」「エリア」「ターゲット」「出稿量」「予算」を同規模に揃え、それぞれ実際に Google の Media Lab チームが出稿したデータをもとに検証しています。
具体的には、1 週目にテレビ CM を出稿し、2 週目はテレビ CMと同規模のターゲット視聴率で YouTube 広告をプランニング。1 週目と 2 週目の結果を比較するテストを、計 4 回実施しました。
その結果、YouTube 広告が“テレビ離れ”の顧客へも到達しており、到達スピードも想定以上だとわかりました。またテレビよりも YouTube のほうが、多くの人に早くリーチできる可能性があるという結果が出ました。
具体的な調査手法や実際の数値は、記事をご覧ください。
ギリシャ? バリ? はたまたハワイ? 新婚旅行の検索行動から見えた情報探索行動のリアル:バタフライ・サーキットと 8 つの動機
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