この記事は 6 章構成の「2022 年のリテールマーケティングガイド」の第 1 章です。第 2 章「新規顧客を獲得するための広告での打ち手」、第 3 章「EC での売上を伸ばすためのデータ整備」、第 4 章「デジタル広告で実店舗に足を運んでもらうには」、第 5 章「広告管理画面から売上につなげるヒントを得る」、第 6 章「米国におけるホリデーシーズンの買い物動向から学ぶ」は順次公開予定です。
US 版 Think with Google が 2022 年 3 月に公開した記事を基に日本語に翻訳し、編集しました。
Google 上では 1 日 10 億回以上、買い物に関連する検索が行われている(*1)
ここ数年、消費者が購買に至るまでの経路(path to purchase)は変わりつつあり、そのニーズの変化に合わせて、オンラインと実店舗での体験を組み合わせる必要が出てきています。いつ、どこで消費者にアプローチすべきかを知っておくのは、現在および未来の顧客をつかむために重要です。
毎日何億人もの人々が、欲しいものを見つけ、購入するために Google を利用しています。ここでは、カスタマージャーニーのあらゆる瞬間で、どのように顧客に接するかを紹介します。
検索や動画を利用中の顧客にリーチする
人々は、新しいアイデアを発見したり、気になる情報を手に入れるために検索します。たとえば Google や YouTube のサービスを利用する中で、自分に合った新しいブランドや製品を見つけます。
新しいブランドや製品を発見するために、消費者は次のような行動をとります。
- YouTube 動画からインスピレーションを得る。米国でのアンケート調査によると「製品についての最もクオリティの高い情報は YouTube から得られると思う」と答えた人は 87% でした(*2)。
- Google 画像検索を使う。Google 画像検索では、毎月何億回もの買い物に関連する検索が行われています(*3)。
- 興味のあるトピックスを把握するために Google Discover をスクロールする。日米英など 16 カ国で実施したアンケート調査によると「購買のインスピレーションが湧くのはインターネットを使っているとき」と答えた人は 48% でした(*4)。
オンラインで検討中の顧客と深い接点を持つ
消費者は常に、自分のニーズに最適な製品を探しています。製品購入までに、複数の製品を比較し候補を絞るために必要な、信頼できる情報源を探します。
また、目的のカテゴリーの中でどの製品が最適かを判断するために、Google を使って価格を比較し、最近のレビューを読みます。
情報を探し、製品を比較し、候補を絞るために、人々は次のような行動を取ります。
- Google 検索で、情報やレビュー記事を探す。日本を含む 16 カ国での調査では、消費者の 40% 以上が、実店舗あるいは EC サイトで購入する予定の製品を検索したいときに Google を使うと答えました(*5)。
- YouTube 動画で興味のある製品のレビューを見て、候補を比較するときの参考にする。米国での調査では、消費者の 80% 以上が、製品とブランドについて最も役に立つ情報を提供するのは YouTube クリエイターだと認めました(*2)。
購入検討中の顧客のコンバージョン
購買の段階では「便利さ」が鍵になります。また消費者は、購入手順がわかりやすいブランドから買います。欲しいものを見つけたらすぐに、オンラインで購入できるかあるいは最寄りの実店舗に在庫があるか、確認できることを望みます。
インターネット上で製品を購入するか、実店舗の在庫を確認するために、消費者は次のような行動を取ります。
- Google マップで目的の製品を扱う最寄りの実店舗を探す。Google マップでの「近くで買い物(shopping near me)」検索は、世界で前年比 2 倍以上でした(*6)。
- Google マップ上のビジネス プロフィールをチェックし、最寄りの実店舗の営業時間や在庫があるかどうかを確認する。日米英など調査対象の 16カ 国の消費者の 31% が、在庫や配送の問題を避けるために、事前にインターネットで調査すると答えました(*7)。
- Google 検索結果ページの「ショッピング」タブで製品を見つけ、価格を比較する。同じく調査対象の 16 カ国の消費者のほぼ半数(49%)は、オンライン上のどんなストアからでも製品を購入できることを期待しています(*8)。
2022 小売業界向けデジタルマーケティングガイド
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