神奈川県を中心に店舗を展開する家電販売店ノジマ。店舗への集客ツールとしては、新聞折込チラシをメインに利用してきましたが、より幅広い顧客にリーチしながら集客効果を高めるべく、デジタル広告の活用を進めています。
折り込みチラシに限界 「幅広い顧客にアプローチできる」デジタル活用へ
ノジマはこれまで、店舗集客には主に新聞の折込チラシを活用してきました。ですが、これまで以上に広い顧客層を広げていくため、新たな手法を模索していました。
そのため、デジタルを活用した集客施策の導入は自然な選択でした。「消費者のライフスタイルが多様化する中、従来のやり方だけに固執していたら、幅広いお客様にアプローチできなくなってしまう。そんな危機感もあり、デジタルを活用した店舗集客の方法を検討していました」とノジマの上杉 研氏(販促企画グループ)は話します。
折込チラシの情報、動画広告にリアルタイム反映──ディスプレイ広告も展開
そこで、折込チラシと併せて、Google ディスプレイ広告と動画広告「 YouTube TrueView インストリーム広告」を実施し、広告が来店につながっているか確認できる機能「来店コンバージョン」を活用して来店効果を計測することにしました。
「YouTube を活用することで、より広い層にアプローチできると期待しました。電車の中などでまわりを見回すと、大勢の人がスマホで動画を見ていますから」と上杉氏は話します。
TrueView インストリーム広告向けには、折込チラシの情報を活用したシンプルなクリエイティブを制作しました。チラシは毎週配布しており、掲載商品も毎週変わります。それらを動画にスピーディーに反映させるため「Kaizen Platform」と協働を始めました。金曜日に配布する折込チラシの内容を動画広告として土曜日には配信できるよう、スピーディーな体制を整え、動画広告を活用して常に新しい情報を配信することで、店舗集客の効率化に成功しました。
実際の YouTube 動画広告
効率的にユーザーにリーチ、来店単価は目標から 3 割抑える
施策の結果、広告に接触した人の 1 人当たりの来店単価は、当初想定していた目標値を 33% (*1)も下回りました。
また、TrueView インストリーム広告でリーチしたユーザーと、ディスプレイ広告でリーチしたユーザーの重複率は約 10% と非常に低く、2 つの広告メニューの併用で、幅広いユーザーに効率的にリーチできたことがわかりました。
店舗集客、「ノジマ流の最適解」を見つけたい
これらの成果を受け、検索連動型広告も展開したところ、家電販売店を探しているユーザーや、特定の商品の購入を検討しているユーザーなど顕在顧客層に届いていることを、確認できたそうです。
今後もチラシとデジタル広告を併用しながら「ノジマ流の最適解を見つけていきたい」と、久松 慎一氏(ノジマ 本部 顧問)は話してします。
清水 綾香
リテール ソリューション スペシャリスト