キャッシュレス決済の普及は世界中で急速に進んでおり、日本政府も 2025 年に向けて、国内のキャッシュレス決済比率を 40% にするという目標(*1)を設定しています。
こうした背景には、キャッシュレス決済には一般の人々にも買い物が簡単になるというメリットだけでなく、事業者側にも人手不足を解消できるという大きなメリットがあるからです。
中でも政府は、キャッシュレス決済普及の一番の障壁になる高額な専用端末の導入が不要なスマートフォンアプリによる QR コード支払い形式の普及を推進。フリマアプリを提供しているメルカリの関連会社が運営する「メルペイ」もそうしたサービスの一つです。
メルペイは、フリマアプリ「メルカリ」の売上やポイントを使って買い物ができるスマホ決済サービスです。国内で 7100 万ダウンロード(*2)のメルカリアプリで使えるのが特徴です。
今回は、 20 代の若年層のユーザーを増加させるために実施したメルペイの施策を紹介します。
20 代へのメルペイ訴求に最適なメディアとクリエイティブとは
マーケティング キャンペーンの目的とした 20 代からのメルペイユーザー拡大に向けた施策を検討した結果、リーチ、コンテンツの観点で 20 代インターネットユーザーの 8 割以上が利用している YouTube を軸に立体的なマーケティングを展開することにしました。人気の YouTube クリエイターである HIKAKIN とはじめしゃちょーを起用し、招待キャンペーンをどう話題にして、若年層のスマホ決済需要を換気するか、検討を重ねました。
クリエイティブの内容は動画を視聴したユーザーが簡単にアクションできるよう、専用招待コードを使って家族や友人にメルペイをおすすめできる「すすメルペイ」をテーマに制作しました。20 代のアプリユーザーが新しいアプリを使うきっかけとして、「インターネット(広告含む)」の次に影響力が高いのが、「(家族、友人からの)口コミ、おすすめ」だからです(*3)。
図:「すすメルペイ」キャンペーン
6 秒尺動画広告クリエイティブ
それぞれ、30 秒の動画では HIKAKIN とはじめしゃちょーが テーマパークや巨大迷路などで対談形式で紹介し興味喚起を促しました。
また、6 秒の動画では、短い時間で視聴者の記憶に残すことを意識して、 HIKAKIN とはじめしゃちょーが招待コードを連呼。印象的で行動の誘発につながるクリエイティブを制作しました。
招待コードで10 万人のメルペイユーザー増加目標を達成
戦略的なメディア選定やクリエイティブ制作によって、動画広告視聴者のメルペイ利用意向は 12.3% 純増、関心度(検索数)は 46% 純増(「Google 広告 ブランド効果測定」)、キャンペーン目標だった専用招待コードからの 10 万人のユーザー増加という目標も達成できました。
図:今回のキャンペーンの成果
今回のキャンペーンの成功は、目的に沿ったメディア選定、クリエイティブ制作が鍵になったと考えています。これからも、ユーザーの心を動かすマーケティングを実施していきたいと思います。