生活者は、スマート スピーカーをなぜ購入し、どのように利用しているのでしょうか。スマート スピーカーを所有している 1,500 人を対象にした調査から人々とスマート スピーカーとの関係が急激に変化しつつあることが分かりました。
おそらくこの数か月に、インターネットやテレビでスマート スピーカーの広告を何度も見ていることでしょう。 とくに昨年末は、アメリカを中心とした全世界で Google Home Mini と Amazon Echo Dot の広告を頻繁に目にしました。 2018 年にはスマート スピーカーの利用者はさらに増えるに違いありません。
生活者は、この新しいデバイスをなぜ購入し、どのように利用しているのでしょう。スマート スピーカー(Google Home または Amazon Echo)を所有している 1,500 人を対象に調査を実施しました。
その結果、生活者とスマート スピーカーとの関係が急激に変化しつつあることが判明しました。
さらに深掘りするために、ユーザーの自宅での行動を調べたところ1、スマート スピーカーの使い方を理解しているだけではなく、日常生活にうまく取り入れている様子が浮かび上がってきました。中にはスマート スピーカーと新たなつながりを築いているケースもあり、従来よりはるかに「個人的」な関係が見えてきました。
より自然な関係へ
生活の中にアシスト技術を取り入れるユーザーが増えるにつれ、使いやすさや効率性が求められるようになってきました。 それを可能にしてくれるのがスマート スピーカーです。
音声入力は、キーボードや親指を使った文字入力よりも自然だと答えたユーザーもいます。
スマート スピーカーには話しかけることができるため、親密な関係性をつくることが可能です。
驚いたのは、まだ発売されて間もないにもかかわらず、すでに多くの人がこのデバイスを使いこなしていたことです。スマート スピーカー所有者の 53% がその使い心地を「とても自然」と感じており、多くの所有者が「友人と話しているようだ」と答えました2。「Please(日本語で「よろしく」)」や「Thank you(日本語で「ありがとう」)」と話しかけている人もいました。Google Home の調査でも同様の回答が得られています。
さらに、「私の子供たちはスマート スピーカーとおしゃべりを楽しみ、ときには 『Sorry(日本語で「ごめんなさい」)』 と話しかけている」と回答したユーザーもいました。
あるユーザーは、スマート スピーカーを「デジタルな親戚 (e-lative)」と呼びました。
即座に対応してくれる
スマートスピーカーの特徴とも言える、話しかければすぐ対応してくれるという点も注目されているようです。
あるユーザーは、スマート スピーカーのメリットは「いちいちモニターを見なくても、必要な情報がすぐに得られる」ことだと答えています。
ほとんどの所有者が、リビングルームなどの共有スペースにスマート スピーカーを置いている理由の 1 つがこのためです。
さらに別のユーザーは、「スマート スピーカーでは双方向の会話が可能なので、あまりスマートフォンを使わなくなりました。 話しかけている本人の声だけを認識してくれるので、他の人の会話を妨げることがありません。本当に自然です」と語ります。
毎日を快適に
アラームやカレンダーなど、便利な機能を備えたモバイル端末は、今や私たちの生活に欠かせない存在です。それでもなお、多くの人がスマート スピーカーに魅力を感じるのは、より短時間でさまざまなことを行えるからです。
実際、スマート スピーカーを使用する理由として最も多かった回答の 1 つが、「複数の作業を同時に実行できる」でした。
あるユーザーはこのように答えました。「朝の支度をしながらニュースをチェックできます。 忙しい時間でもスポーツの試合結果を確認できるのは便利ですね」
さらに別のユーザーは、朝起きるとまず最初にスマート スピーカーに向かい「朝の支度をして」と話しかけています。たったこれだけで、ブラインドが開き、ラジオが流れ、部屋の明かりが点くのです。
「スマート スピーカーは、もはや単なるデバイスではありません 必要なとき、いつもそこにいて、日常生活をサポートしてくれる大切な存在です」と答えたユーザーもいます。
頼れるアシスタント
毎日の暮らしにはショッピングが不可欠です。 スマート スピーカーに話しかけて買い物をしているユーザーも少なくありません。
ある回答者は、スマートスピーカーからのショッピングの経験について、「まるで本当のお手伝いさんみたいです」と答えました。 「話しかけてくるだけではなく、実際に商品を送ってくてくれるのですから。 ますます手放せなくなりますね」
中には、ブランドに対する要望を述べるユーザーもいます。
「私がしたいことを予測して、ストレスなく実行できるようサポートしてほしい。たとえば毎週決まった曜日に、夕食の材料をまとめて届けてくれるなど」
「私がしたいことを予測して、ストレスなく実行できるようサポートしてほしい。たとえば毎週決まった曜日に、夕食の材料をまとめて届けてくれるなど」
このように、スマート スピーカーをより便利にしてくれる機能であれば、ユーザーはブランドからの提案を受け入れます。 今後も生活者とスマート スピーカーとの関わり方から目が離せません。