前回は、日本のゲーム アプリ有料ユーザーがゲームアプリを楽しんでいる現状について分析しました。今回は、ゲームアプリ ユーザーのメディア接触状況に関する調査結果を紹介していきます。また、すでに公開されている日本のゲーム企業の先進的なゲームアプリのマーケティング事例もご紹介します。
有料ユーザーは非ゲームユーザーと比較して TV 接触時間が短いのが特徴
今回の調査では、インテージ株式会社の i-SSP を活用して、調査対象者の実際のメディア接触時間を調査しました。
その結果見えてきたのは、有料ゲームユーザーは非ゲーム ユーザーと比較して、TV 視聴時間が短いという傾向です。
図:一ヶ月の TV 利用時間
YouTube を活発に視聴している有料ユーザー
一方、複数のメディアを確認した結果、有料ユーザーは非ゲーム ユーザーと比較して、 YouTube をより積極的に利用しているという結果が浮かびあがってきました。
図:一ヶ月の YouTube 利用時間
調査によれば、18 - 59 歳の男女の有料ゲームユーザーのうち、85% が一ヶ月に1 回以上は YouTube を視聴すると回答しています。この数字を前回確認した調査結果にあてはめると、およそ1,000 万人のゲーム アプリ有料ユーザーのうち、YouTube でコミュニケーションを取ることが可能なユーザーは約 850 万人いると推定できます。
図:YouTube のゲームアプリユーザーへのリーチ
またゲームアプリのマーケティングにおいて主なターゲットとなる18 - 34 歳の男性の有料ユーザーに限定した場合、実に 93% が週に1 回 YouTube を視聴している結果も出てきています。
図:YouTube の18 - 34 歳の男性の有料ゲームアプリユーザーへのリーチ
有料ユーザーがYouTube で好むのはアニメやゲーム関連
では有料ユーザーは、YouTube でどのような動画を見ているのでしょうか。非有料ユーザーと比較して顕著に多かったのは、アニメとゲーム関連の動画でした。ゲーム関連動画が多いことは予想の範囲内でしたが、アニメの人気が同じ程度目立ったことからも、日本におけるゲーム アプリとキャラクターの親和性の高さがうかがえます。
図:頻繁に視聴する YouTube のジャンル(回答上位順)
また、ゲーム関連動画に関しては明らかな相関関係があり、ユーザーがゲームに支払う金額が多いほど、ゲーム関連動画をより視聴しているという傾向も確認することができました。
図:YouTube ゲームプレイ、実況、攻略動画閲覧割合
ゲーム アプリの先進マーケティング事例
最後に、日本のゲーム企業による、機械学習を活用した先進的な手法によるゲームアプリのマーケティング事例を 2 例ご紹介します。いずれも、対象となるユーザーに向けて効率的に配信を行うことで、すぐれた効果に結びつけることができた事例です。ご覧いただき、今後のマーケティング手法に是非役立ててください。